警備会社を経営しよう お仕事編 警備の下請契約

ビジネス

警備会社を立ち上げたら、初めのうちは仕事を取るのは難しいものです。そんな時は、大手が請け負っても人を配置する余裕がない、小さな警備対象先を下請するのもいいでしょう。これは交通誘導警備や常駐警備でも使える方法です。しかも、将来あなたの会社がおおきくなったら、余裕がないときないときは下請けに出さないといけなくなるかもしれません。

では、警備業で請負契約はできるのでしょうか。結論から言えば、警備業法における請負契約はできます。これにつて警備業法には明確な定めがないので、平成15年に警察庁通達で指針が示されています。指針を読み解いて、どのような契約を結べばよいのか見ていきましょう。

元請業者と下請業者は警備会社でなくてはならない

他人の需要に基づいて、行われる警備業務です。よって、元請事業者が警備会社として他人から受注した警備業務は、元請事業者の需要に基づいて、警備業者しか下請できないということです。これが、下請事業者が警備会社ではなかった場合には、名義貸しと解釈されます。しかも、商法上から責任は元請業者が負うものです。これにより、利用者(発注者)が下請業者が警備業務を行う事を明確にしないといけません。利用者の誤信を生むような契約はできないということです。

元請事業者は下請事業者に直接指揮はしてはならない

警備業法では警備業者は自社の警備員に、警備業務適正遂行のための教育指導監督を行はなければいけません。つまり、元請事業者が下請事業者に直接指揮指導を行うと、下請事業者の教育指導監督の責任を履行できないと解釈されます。ですから、自社の警備員指導教育責任者が警備計画を作成し、それを基に警備員に適切な教育と指揮指導を行う必要があります。そして、ここは運用なのですが、元請事業者の警備員指導教育責任者が作成した警備計画を踏襲する必要があります。よって、元請事業者と下請事業者の警備員指導教育責任者は綿密に警備計画について情報交換等を行わなければなりません。

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警備員を派遣してはならない

そもそも、労働者派遣法で警備員の派遣は禁じられています。前述のように、警備業務の適正実施のための指揮指導、教育義務に反するからです。また、利用者の誤解を招くような、制服や警備機材の貸し借りも禁じられています。

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契約書に記載すべき事項はどうなるのか

指針により求められている事項から、契約書への記載事項をまとめます。

  1. 下請事業者の代表者または名称。法人では代表者名と住所
  2. 請負う警備業務の内容
  3. 元請事業者に責任を負うことを明確明確にする
  4. 各警備事業者は備え付け書類である「警備契約先一覧」を作成。利用者と元請事業者の基本計画と下請事業者との基本契約及び警備契約、それぞれの警備業者の認定書を提出し、元請事業者と下請事業者との関係を明確にする。
  5. 労働者派遣法の順守事項

関係者の構図はこうなります。

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運用上はどうすればいいのか

こうやって通達を読むと、非常に難しく思えます。しかし、基本的な請負契約に変わりがありません。よくある請負契約書に、上記の1~5を追記するだけです。責任関係も一般的と言えるでしょう。元請事業者であった場合には、利用者に下請業者に委託する旨を伝えておきましょう。重要事項説明書を添付すれば、トラブルが発生した場合の責任の所在を明らかにできます。

警備業法及び施行規則に定められる帳票は「警備契約先一覧」「警備計画書」「警備指令書」になります。長期にわたる場合には、「巡察指導実施記録」を作成しておくのが良いでしょう。

「警備計画」につては、元請事業者からの警備計画書を丸写しするのではなく、自社での警備要領や社内緊急連絡先等を盛り込んで、警備指令書とする必要があります。丸写しでは、「必要な教育指導」を行っていないと指摘されます。先方の警備員指導教育責任者(責任者として営業マンである場合もある)とは、出来れば打ち合わせが理想ですが、メールでのやり取りを残しておくのが良いです。

そして、警備員指導教育責任者でなくとも部隊責任者等で出来うる限り、現場調査を行ってください。現場調査記録を作成し、最終的に警備員指導教育責任者が確認して押印をするなりの証跡を残す必要があります。まさに、不備事案発生時には元請事業者に対しても利用者に対しても迷惑が掛かります。立ち上げたばかりの警備会社が、信頼を失墜しかねませんので、運用には最新の注意を図りましょう。特に事案発生時には、遅滞なく元請事業者や利用者に連絡できる体制、緊急連絡網整備が大事です。

基本契約の運用 発注書請書の注意点

これも一般的なものですが、元請事業者との関係が継続する場合は、基本契約を結んで、個別の仕事に関しては発注書と請書での運用になりがちです。

このような運用が始まると、多忙を理由に警備計画をおろそかにしたり、隊員に請負内容をそのまま見せて、ろくな指示事項も出さずに警備を行わせるようになりがちです。警備契約は重要な監査のポイントです。もともと所属していた警備会社の運用自体が間違っている可能性もあります。管轄生活安全課に問い合わせて、確認を取るようにしましょう。

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